百年の孤独か、
それとも二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをして目覚めた。
いや、つけっぱなしで寝てしまったエアコンのせい。
「ドライ」 設定温度25℃
昨晩、繁華街のスタバで購入した
ソイラテ/アイス/Tall Sizeの残りに口を付ける。
溶けた氷で味も薄まってしまった生ぬるい、液体。
有料チャンネルのインデックス画面から
チャンネルを変えると、姜尚中さん。
강상중 。カンサンジュン。
ETV「日曜美術館 夢の北斎 傑作10選」鑑賞。
あのセクスィヴォイスを真似てみる。
「それでは、アートシーンです。」

1209号室から空を眺める。
あの日の空を思い浮かべる。
10時にチェックアウトをして歩き出す。
平和大橋を渡りながら川面を眺める。
あの日の川面を思い浮かべる。
広島平和記念資料館の見学は今回は見送り、
原爆死没者慰霊碑にのみ祈りを捧げる。
ただ、平和の鐘だけ鳴らす、鳴らしてみる。
たまたま見つけた宮島行きの船に乗り込む。
本川を下る間、デッキに出ることができ
気分は、もう加山雄三さん。
二人だけの海、海 その愛、君といつまでも。
海に出ると船内に戻され、
ただ富嶽三十六景の神奈川沖浪裏を描いた葛飾北斎の如く、
1/5000のシャッター速度で水飛沫を見つめる。
または、ドカベン山田太郎の動体視力に挑戦するが如く。


人々につられるように、
ぼやっと厳島神社へと足を進める。
迎えてくれたのは鹿だけ。
ただ、愛想はない。
団体観光の案内役の女性の達者な喋りに日本の話芸をみる。
なにを思ってか、
一揖二礼二拍手一礼一揖。
なにを思ってか、
おみくじを100円でひく。
やはり邪な考えが悟られたか、結果は「凶」。
こんな遠方まできたのにと
やりきれない想いとともに、柱に結びつける。

ビールをいただきながら焼き牡蠣をほおばる。
このままここで酔いつぶれてしまいたいとも考えるが、
明日がある身。
帰路に向かい始める。
再び40分程の航海を、外国の方々とともに。
船内は人種のるつぼ。
世界の国からこんにちは。
広島市内に戻り、露面電車に乗り込む。
また、ふと思い立ち
このまま帰るのも勿体ないと思い始め、
「そうだ、私を野球に連れてって」って
誰かに言われたようなそんな妄想を抱き、
広島駅の手前の駅で飛び降りる。
「広島×横浜」at MAZDA ZOOM-ZOOM スタジアム広島
という、もう一生こんなカードは観ることはないなと思いつつ、
一塁側内野席に座り、とりあえずビール。
そう、気分はもう村上春樹。
風の歌でも聴けと神の啓示を受けたよう。
開放的な球場の雰囲気と、
広島の変則リズムな応援にすっかり舞い上がる、
真っ赤な風船のごとく。you&me。
「you me」のイズミゆめタウンの文字が眩しい。
試合終了を待たずに席を立ち、
後ろ髪をひかれつつも東へと向かう列車に乗り込む。
あぁ、お時間です。
5日もかけて書く文章じゃないことを承知で。
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